石川県珠洲市と穴水町を視察

昨日9月1日は「防災の日」。
災害の記憶を風化させず、未来への備えと支え合いの力を育む日として、この日を迎えています。

8月18・19日、公明党豊島区議団で石川県珠洲市と穴水町に視察に行かせていただきました。

珠洲市では、昨年元日の能登半島地震、そして9月の豪雨により、甚大な被害が発生しました。本年8月時点で、珠洲市の人口は1万人を割り込み、9,952人。復興の歩みの中で、地域の持続性が大きな課題となっています。

🟠珠洲市社会福祉協議会「珠洲ささえ愛センター」を訪問。
「珠洲ささえ愛センター」の役割は、単なる相談窓口にとどまらず、地域の再建と人のつながりを支える多面的な支援拠点になっています。24名のスタッフで次のような支援を行っています。

①訪問相談支援
応急仮設住宅や在宅の被災者宅を訪問し、安否確認や生活状況を把握。
保健師・看護師・介護福祉士などが「訪問相談員」として配置され、専門的な支援を提供。

②生活再建への伴走支援                   被災者の困りごとを聴き取り、必要に応じて医療・福祉・行政などの関係機関につなぐ。
生活支援相談員が常駐し、継続的に相談対応。

③地域交流・コミュニティーづくり                                サロン活動や集いの場の企画・運営を通じて、孤立防止と地域の再結束を促進。
高齢者や障害のある方も参加しやすい交流の場づくりを支援。

🟠珠洲市役所・珠洲市健康増進センターを訪問。被災の詳しい状況、現状と課題をお聴きしました。

地震当日は元旦で帰省客が多かったため、防災計画での想定よりも多くの方々が避難することに。避難所94ヶ所、避難者7,000人以上。

26ヶ所あった指定避難所のうち、使用できた避難所は15ヶ所だけ。11ヶ所は被災したため使用できず。指定避難所以外の79ヶ所は、地区集会所や農業用倉庫などを避難所として指定。

建物被害は、住宅5655棟のうち、被害棟数は5605棟。無被害は50棟のみ。

市内5ヶ所の浄水場は稼働停止。管路も被害を受け、全戸が断水。トイレ問題が深刻化。

道路が寸断。備蓄されていた食料品・水は1,000人分✕3食✕3日=9,000食。すぐに不足してしまった。

🟠珠洲ビーチホテル支配人、ピースウィンズジャパン珠洲市統括、デイサービスすまいるケアマネージャーの方にお会いし、それぞれ現場の立場からのお話を伺いました📝

復興支援作業に来てくれる人たちの宿泊先の不足。災害救助法の支援内容と現実の乖離等の課題。

珠洲市では珠洲市生活支援体制として、支援を委託された団体と行政が月2回、ケース会議を開催していました。このような顔が見える連携・支援が、とても有効だと感じました❗️

穴水町も珠洲市と同様で、インフラ復旧の遅れ、住宅再建の困難さ、長期避難と制度の限界等、課題がありました。

豊島区としても、珠洲市と穴水町の皆様の取り組みを学ばせていただき、災害に備えてまいります。